半年に1回はチェーンを掃除しよう!
エンジンの強力な回転パワーを後輪に伝えるチェーンは、長い期間メンテナンスをしないと汚れるだけでなく消耗が早くなって寿命も短くなってしまいます。最低でも半年に1回以上、走行距離が多い場合は汚れが目立ってきたタイミングで清掃してあげましょう。
チェーンの汚れの原因
チェーンは、チェーンに塗ったチェーンオイルにチェーンとスプロケットが擦れた時に出る金属粉や、走行中の砂ぼこりが付着して汚れます。
なので、チェーンオイルを塗れば塗るほど、そして、走れば走るほど汚れがひどくなり、最後には全体が真っ黒になってしまいます。
~ チェーンの掃除に必要なもの ~
必要なものはチェーン周りの部品を取り外すための工具と、チェーンを掃除するための道具(チェーンクリーナー、チェーンオイル、ブラシ、ウエス)です。今回はASKAのチェーンクリーナーとホワイトチェーンオイルを使います。
<必要なもの>
- 工具(なくてもOK)
- チェーンクリーナー
- チェーンオイル
- ブラシ(あった方が良い)
- ウエス
~ チェーンの掃除方法 ~
部品の取り外し
今回は、管理人の愛車 Ninja 1000(二本出しマフラー車)で手順を説明します。
まず、チェーンにアクセスしやすくするために、二人乗り用のステップに固定されている左側サイレンサーの六角ボルト(6mm)を取り外します。逆側は14mmのスパナで押さえます。
次に、サイレンサーの付け根にあるボルト(10mm)を緩めます。
二人乗り用の左ステップの六角ボルトを抜いて、サイレンサー付け根の10mmボルトを緩めると左側のサイレンサーが外れます。※爆音が出るのでこの状態でエンジンをかけないでください。
次に、チェーンカバーを固定している六角ボルト3本(5mm)を外して、チェーンカバーを動かせる状態にします。
チェーンカバーを固定している3本の六角ボルト(5mm)を外すと、チェーンカバーが大きく動くようになりチェーンの掃除がしやすくなります。
一番奥のクリップで固定されているので、チェーンカバーを完全に取り外すことはできませんが、大きく動くのでこのまま作業します。
チェーンの掃除で取り外すボルト・ネジはたったの4個だけです。チェーンカバーのボルト3本にはオレンジ色のロック剤が付いてます。
チェーンの掃除
チェーンにチェーンクリーナーを強くたっぷりと吹きかけます。弱く吹きかけると汚れが流れ落ちないので、強くたっぷりと吹きかけましょう。汚れがひどい場合はチェーンクリーナーのスプレー缶を一本使うつもりでたっぷり吹きかけます。
スプレーの勢いで多くの汚れが流れ落ちますが、頑固に固まっている汚れは歯ブラシなどで擦って(こすって)ください。※床が真っ黒になるので、汚したくない場合は新聞紙などを敷いた方が良いかもしれません。
最後にウエス(拭ければなんでも良い)でチェーンに付着している汚れを拭き取ってチェーンの掃除は完了です。
<後輪のジャッキアップについて>
チェーンの清掃は後輪をジャッキアップすると効率がアップします。後輪を浮かせるには市販の専用道具を使うか、次の画像のように車用のジャッキでスイングアームを持ち上げます。
後輪のジャッキアップはタイヤが数ミリでも浮いていればOKです。
<ボルト・ネジ類の締め付けについて>
部品を取り付けるボルト類やネジ類は、強く締めすぎたり、斜めになっているのを無理にねじ込んでネジ山を壊さないよう注意してください。
もちろんトルクレンチを使った方が確実で安全ですが、ない場合は一旦軽く締めてから、最後にもう一度「キュッ!」と適度に締めこんでおけばまず大丈夫です。
もし、それでも心配な場合はネジのゆるみを防止する「ロック剤」を付けておけば、ゆるんで落ちることはありません。
チェーンオイルの塗付
清掃が終わったチェーンにチェーンオイルを吹き付けます。チェーンオイルにもいろいろな種類がありますが、塗ったところが白くなって確認しやすいホワイトタイプのチェーンオイルがオススメです。
片手で後輪を回しながらまんべんなくチェーンオイルを吹き付けます。これでチェーンオイルの吹き付けは完了です。
組み立て
大きく動くようにしたチェーンカバーを取り付けます。ここは5mmの六角ネジ3本です。
このチェーンカバーのようにネジが複数ある部品を取り付ける場合は、一本ずつ完全締め付けるのではなく、いったん全部のネジをゆるめに取り付けてから一本ずつ徐々に締め付けます。
少し面倒ですがこうすることで、取り付け時に部品が歪んでしまうのを防ぐことができます。
取り外しておいた左側サイレンサーをエキパイに差し込みます。
左側の二人乗り用ステップにサイレンサーを固定します。
次に、エキパイのボルトを締め付けて左側サイレンサーの取り付けは完了です。
最後に取り付けミスがないかを慎重にチェックして、OKならすべての作業は完了です。
100km走行後の状態
後日、100kmほど走行してチェーンの状態を確認しましたが、ASKAのホワイトチェーンオイルはしっかりと残っていて、しかも、ホイールへの飛び散りもなくとても良好な状態でした。これなら、チェーンオイルに迷っている人に強くオススメできます。
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備考・その他
今回は左側マフラーを取り外してチェーンカバーを動かしましたが、そこまでする余裕がない場合は、マフラーもチェーンカバーもそのままで作業してください。
チェーンの後ろ側と下側だけで作業することになるので結構時間はかかってしまいますが、同じようにきれいに掃除することは可能です。
ではまた・・・
END