Kawasaki「ニンジャ1000」バイク走行記録

カワサキの大型バイク Ninja1000 に乗る人のブログ

バイクで安全に山道を走る方法 ~ 山道に潜む危険・安全な走行ライン ~

バイクで安全に山道を走る方法

寒かった冬が終わり、いよいよバイクで走りやすい季節になったということで、今回は、管理人が山道を走っている時によく感じる「山道に潜む危険」と、管理人が長年守っている山道を安全に走るための「安全な走行ライン」を、簡単にご紹介したいと思います。

免許を取ったばかりで、まだ山道を走ったことがない初心者のライダーさんや、あまり山道を走り慣れていないライダーさんは、ぜひこの記事を参考にして、トラブルのない安全な山道走行を楽しんでください。

山道に潜む危険

山道に潜む危険をいくつかご紹介します。この他にも多数の危険が潜んでいますので、山道から見えるきれいな景色がどんなに気になっても、運転中はしっかりと前方を見て運転してください。

  • 枯葉・枯れ枝が落ちている
  • 湧き水が流れている
  • 道路が歪んでいる
  • 対向車が急に現れる
  • 崖崩れで通行不能になっている
  • 先の見えないカーブが多い
  • 路面が酷く荒れている

など・・・

(例)

1.枯葉が落ちている

道路の左側に枯れ葉が溜まっている状態です。こんな古い枯れ葉は道路に貼り付いているので、上を走ってもすぐに滑って転倒することはありませんが、タイヤがしっかりグリップしないのは確かなので、もし乗ってしまった場合は慎重に脱出してください。

2.道路がひび割れている

一見平坦な道路に見えますが、地盤の沈み込みによってアスファルト舗装に段差とひび割れができています。このような場所では、段差によるバイクの挙動の急変化と、ひび割れに生えた雑草によるスリップに注意する必要があります。

3.道路の左側が傾いている

路面下の地面が沈んだ影響で道路の左側が微妙に下がった道路です。修復はしてありますが、この上を通るとバイクが左に流れやすいので、できるだけ避けて通った方が良いでしょう。

山道では「アウト・アウト・アウト」が安全

1/100秒を削らなければならないレースでは、コースの最短ルートを通過する「アウト・イン・アウト」のラインで走るのが鉄則ですが、一般道の山道や峠道を走る場合は、左カーブはあまりイン側に寄りすぎると先がまったく見えなくなってしまうので「アウト・ミドル・アウト」で走行し、右カーブは安全で対向車との接触を避けるために「アウト・アウト・アウト」で走行するのがベストです。

~ 左カーブ ~

「アウト・ミドル・アウト」で走るのがベスト。早くからイン側にベッタリと寄りすぎると、先が見えなくなるので返って危険になります。カーブの奥までアウト側寄りをキープし、コーナーの出口が見えてからバイクを傾けて曲がります。

~ 右カーブ ~

「アウト・アウト・アウト」で走るのがベスト。右カーブはイン側に寄り過ぎると、体やバイクがセンターラインを超えてしまい、万が一大型バスやトラックが対向して来たときに接触の危険があります。

危険な走行ラインと安全な走行ライン

山道走行の「危険な走行ライン」と「安全な走行ライン」を画像で解説します。

~ 右カーブの場合 ~

×危険な走行ライン

右カーブは、多少ならセンターラインを超えて大丈夫だろうという気持ちがあるので、無意識のうちにセンターラインに沿って走ってしまいがちですが、センターラインに沿ってカーブを走行すると、バイクを傾けた時に体やバイクがセンターラインを超えて対向車線にはみ出してしまうためとても危険です。

◎安全な走行ライン

右カーブでは、左寄り(左から1/3くらい)の位置をキープしながら奥まで進み、カーブの出口が見えてきてから、最後にバイクを必要なだけ傾けて素早く方向を変えます。左寄りをキープするのは、カーブでバイクを傾けても体やバイクが反対車線にはみ出ないようにするためです。

~ 左カーブ ~

×危険な走行ライン

左カーブは、常に対向車が強引に車線を割ってイン側に入ってくるかもしれないと想定して走らなければなりませんので、カーブの手前からイン側に寄ってしまうと、万が一対向車がイン側に突っ込んで来た時に、対向車の発見が遅れるので危険です。

◎安全な走行ライン

左カーブはカーブのぎりぎり手前までアウト側を走行し、対向車が来ないのをしっかり確認してからカーブ直前でバイクを傾けて曲がり始めます。こうすることで、万が一対向車がイン側に突っ込んできても、衝突を回避する行動をとることができます。

その他の安全な走行ライン

管理人おすすめのその他のカーブの走行ラインをいくつかご紹介します。

①大きな下りの右カーブ

カーブの通過中にバイクの傾きを増やしても、体やバイクが対向車線にはみ出さないように常時アウト側をキープします。センターラインに沿って走ると衝突の危険があるだけでなく、カーブの出口でフロントタイヤに大きな負荷がかかって、バイクが急にアウト側に流れるなど挙動が不安定になる場合があるので、アウト側を大回りするのをおすすめします。

②急な下り坂の左ヘアピンカーブ

見通しが良いので危険があるようには見えませんが、急な下り坂のヘアピンカーブはイン側の路面が大きくうねっているため、バイクの挙動が乱れやすいので、イン側にベッタリ沿うように走るのは避けた方が良いでしょう。

走行ラインは他のカーブと同じように、奥まで突っ込んでからバイクを傾けて方向を変えます。下りカーブは腕に余分な力が入らないようにするのが上達のコツです。

③上りの右カーブ

山道の上りはブレーキが効きやすいので、下りよりも走るのも安全で楽ですが、逆にいうとスピードが落ちやすく、カーブの途中でバイクが不安定になりやすいので要注意です。走行ラインは同じように車線左側をキープです。

④ゆるめの上り左ブラインドカーブ

一見すると大きな危険はないように見えますが、実は、こういう中途半端にゆるいカーブが一番危険なカーブだといえます。なぜかというと、下り坂でスピードを出し過ぎた対向車が、センターラインを超えてイン側に入ってくる危険性があるからです。

スピードを出したい気持ちはわかりますが、20~30km/hまでスピードを落として通過した方が良い魔のカーブです。

⑤きつい下りのブラインドカーブ

急なヘアピンカーブですが、この時点では先がどうなっているのかまったくわかりません。こういうカーブはバイクを傾けるのではなく、スピードを落としてバイクのセルフステアを利用した方が安全です。

走行ラインは、他と同じようにセンターライン寄りを走って、ブレーキをかけつつ奥まで突っ込んで、カーブの先の安全を確認してからコーナリングを開始します。

⑥複合カーブ

先の見通しが良い場合はセンターラインを多少超えても危険はありませんが、必ず、カーブの手前30~50mまでには自分の走行車線に戻りましょう。

対向車が一台も来ないからといってカーブの手前ぎりぎりまで反対車線にいると、急な対向車が来た時に大変なことになります。

まとめ・備考

今回は以上ですが、山道にはこの他にもいろいろな危険が存在しますので、それについは、また後日、記事にまとめたいと思います。それでは・・・

END