ユーザー車検とは?
簡単に説明すると、ユーザー車検とはバイク屋さんや他の人に頼まず、バイクのオーナー(所有者)が自分でバイクの車検を受けることです。
ユーザー車検のメリット・デメリット
<メリット>
ユーザー車検の最大のメリットは、車検費用を節約できることです。
通常バイク屋さんに車検を依頼すると、最低限必要となる重量税・印紙代・自賠責保険料の他に、バイクの点検料・整備料・諸費用が上乗せになるので40,000円以上の出費になります。
しかし、ユーザー車検にするとバイク屋さんに支払う点検料・整備料・諸費用が不要になるので車検費用を大幅に抑えることができます。
~ 最低限必要な車検費用 ~
※Kawasaki Ninja1000 の場合
- 重量税(3,800円)
- 検査手数料(1,700円)
- 自賠責保険料(9,270円)
合計 14,770円
<デメリット>
ユーザー車検のデメリットは、検査の予約から点検・整備、そして平日にバイクを検査場に持ち込んで検査を受けるまで、全部自分でやらなければならないので時間と手間がかかることです。
ですので、「バイクのメカに詳しくない」「時間がない」「平日は休めない」という人にはあまりおすすめできません。工賃と手数料がかかりますがバイク屋さんなどに依頼した方が良いでしょう。
~ バイクのユーザー車検の流れ ~
① 車検を予約する
ユーザー車検を受けるには、独立行政法人「自動車技術総合機構(NALTEC)」が運営している「自動車検査インターネット予約システム」で車検の予約をする必要があります。
予約方法は簡単で、最初にアカウントを新規作成してからログインして希望の車検場と時間を指定するだけです。
<自動車検査インターネット予約システム>
② バイクの点検・整備をする
バイクが完全にノーマルで状態も良好なら点検するだけで車検に合格する可能性が高いです。
しかし、車検に対応していない変更や改造をしているバイクや、長く整備していなかったバイクは、変更や改造したところをノーマルに戻したり、整備不足による問題(エンジンの異音、ブレーキの作動不良、ヘッドライト光軸のズレ、ランプ類の不点灯など)が車検時に出てしまう可能性があるので、それらを自分で点検して整備します。
③ 車検場で検査を受ける
こちらが車検場での流れです。
1.受付
↓
2.印紙購入
↓
3.自賠責保険加入 ※未加入の場合
↓
4.検査
↓
5.車検シールをもらう
<詳細解説>
1.受付
まず、必要な書類を揃えて受付に提出します。必要な書類は以下です。
- 現在の車検証
- 自動車税の納税証明書
- 現在の自賠責保険証書
- 定期点検記録簿 ※検査当日に無くてもOK
- 自動車検査票 ※車検場で無料入手
- 印紙を貼る台紙
- 継続検査申請書 ※車検場で無料入手
- 新しい自賠責保険証 ※車検場で加入可能
2.印紙購入
別の建物に移動して受付に処理を渡し、検査手数料と重量税の印紙を購入します。
3.自賠責保険加入 ※未加入の場合
この先2年分の自賠責保険に未加入の場合は、別の建物に移動してそこで自賠責保険に加入します。※あらかじめ、次の車検期間以上の自賠責保険に加入している場合はこの手順は不要です。
4.検査
必要書類がすべて揃ったら、その書類を持って検査場までバイクを移動します。検査場で検査するのはおおよそ以下の項目です。
- ヘッドライト点灯(ロー&ハイ)
- ヘッドライト光軸(ハイビームのみ)
- テール&ブレーキランプ
- 前後左右のウインカー
- 前後ブレーキ
- スピードメーター(40km/h)
- 車体番号
- マフラー装置
- ホーン
- その他(検査員による目視)
5.車検シールをもらう
検査に合格した場合は、受付に書類を提出して車検シールをもらいナンバーに貼ります。不合格となってしまった場合は、問題を解決してから当日または後日再度検査を受けることになります。
※ヘッドライトの光軸ズレなどは、車検場近くの整備工場ですぐに調整できるようになっている場合があります。
~ ポイント ~
検査中はバイクが持ち上がったり、左足で検査用のスイッチを踏んだりするので結構不安定になります。くれぐれも転倒には気を付けてください。
また、ヘッドライトの光軸はハイビームしか検査しないので、ロービームが多少ずれていても大丈夫です。あと、書類を入れるクリアケースを持って行った方が良いです。
備考
管理人は、ヘプコ&ベッカーのサイドバッグを取り付ける部品(C-Bow)というキャリアを付けたまま検査を受けましたが、とくに問題にはなりませんでした。おそらくですが、後付けの荷台のようなものは車幅(バックミラーの幅)と車長を超えなければ大丈夫ということでしょう。
END